国道291号 中山トンネル

きっかけは、『OutRider 1998年10月号』(ミリオン出版)の「中越 珍妙・奇妙! 新潟おもしろ国道物語」という記事でした。記事によれば今年の冬で見納めとの事。早速、バイク仲間のKさんと探検隊を結成して、探検に行って来ました。

興味をそそる点は、国道でありながら、小型自動車やバイクしか通れない狭いトンネルで、また素堀のトンネルである事です。こんな国道は、ここにしかないでしょう。


中山トンネル

1998年10月25日。関越自動車道 小出IC〜国道252号を経て、国道291号へ。道に迷いながら、広神村側トンネル入口までやってきました。
残念な事に新・中山トンネルの工事がすすみ、旧トンネルへの仮橋が9月7日から撤去されたようです。1999年1月17日が新トンネルの開通日だそうで、その開通を待たずに、トンネルを通行する事ができなくなっていました。

広神村側から山古志村方面を眺めた写真。かつては、赤い線の様に道路があったが、新トンネル工事の為、削られてしまったようです。それでも、つい最近まで仮橋があったので、トンネルを通行する事ができたそうです。
しかし、新トンネル取り付け道路(写真下部)を通り、トンネル脇を登り、工事看板の裏手を迂回すれば、赤い線の先の道路に、無理矢理たどり着く事ができます。

広神村側から見たトンネル入口。国道を示す標識はないが、幅1.7m、高さ1.5mの標識がある。このバイクは、同じ記事を見た同業者。山古志村方面から、ここまでは通行できる。

広神村側から見たトンネル入口。とても国道とは思えない。軽自動車なら通行できたそうだが...

何故、ここだけ天井が高いのか?天井崩落現場? 洞窟探検隊の気分。このあたりは電灯もあり、歩きやすい。でも、この写真はフラッシュを使ったからで、こんなに明るくありません。

トンネル内支柱。ランプで育つ苔と自動車が擦った跡が生々しい。

山古志村に近くなるとでも、トンネル内部が、こんな感じに変わる。電灯が少ないので、ちょっと怖い。胎内巡りを思い出す。

山古志村側のトンネル入口。一見、豪華に見えるが、トンネル内は...

山古志村側から見たトンネル入口。左手に新・中山トンネルを建設中。写っているのは、探検隊のKさん。

再び、広神村側トンネルから見た新・中山トンネル取り付け道路。赤い線が撤去された仮橋の位置。僕らのバイクは、工事事務所脇と電柱そばに停まっている。あぁ、バイクは、走りたがっている...


行程表

探検に使用したバイクは、KさんがVT250、"ふもふも"が愛車セロー225でした。あんまり気持ちがいいので、降りるべき高速インターを通り越すハプニングも。最後は、道の駅に併設した寿和温泉で暖まりました。

1998年10月25日(日)

国立           06:25         88.0
東所沢         07:00,07:20  109.0
赤城高原SA     08:50,09:40  225.9->0 8.0L \788
小出IC(道の駅) 11:15,12:10  122.4
中山TN         12:55,14:15  154.5
寿和温泉       14:15,15:15  174.7
塩沢石打SA     16:10,16:20  229.3->0 8.8L \868
赤城高原SA     17:00,17:50   55.8
三芳PA         20:15,20:35  163.4
国立           21:15        191.0

所沢IC<関越 \4350>越後川口IC<\500>小出IC<\4100>

沿革

国道291号は、起点 群馬県前橋市 から 終点 新潟県柏崎市 を結ぶ国道で全長195.0km。ニクイ国道と覚えましょう。

参考資料:1992年道路時刻表(建設省道路局),小千谷 1:50,000地形図(国土地理院)

1 前橋市〜渋川市〜子持村〜沼田市〜月夜野町
  ・この間は、国道17号と二重戸籍。二重戸籍にする意味がわからない。

2 月夜野町〜水上町〜水上町土合
  ・この間は、JR上越線とほぼ並行して走っている。
  ・土合駅を経て、谷川岳ロープウェイ駅付近が終点。観光利用も多い区間。

3 水上町土合〜塩沢町清水(不通区間)
  ・越後山脈 清水峠を越えるルート。群馬県と新潟県の県境。
  ・不通区間であるが、通行可能な歩道がありそうだ。健脚向け?
  ・三国峠と並ぶ歴史的な道ではあるが、関越自動車道やJRの清水トンネルが
  ある現在では、国道にして整備する意味はない。

4 塩沢町清水〜塩沢町〜六日町
  ・この区間は、塩沢町清水と国道17号を結ぶ生活道路となっている。
  ・この区間も、国道にして整備する意味はない。

5 六日町〜大和町〜小出町17号交点
  ・この区間は、国道17号と並行・迂回する区間。
  ・生活道路を無理矢理繋げた印象を持つ。通し利用もない?
  ・この区間も、国道にして整備する意味はない。

6 小出町17号交点〜小出町〜広神村
  ・この区間は、国道17号・国道252号と二重戸籍。

枝 大和町雷土新田〜湯谷(不通区間)小出町千溝〜小出IC〜17号IC入口
  ・この区間は、道路時刻表に記載がないが、国道291号の枝線である。
  ・国道17号から小出ICまでの区間は、国道でもわかるが、それ以外の区間は、
  集落と集落を結ぶ小道で、湯谷〜千溝の不通区間は、山越えの意味なし。

7 広神村〜広神村水沢新田
  ・国道252号上に「水沢新田 国道291号」の標識があるが、この区間に国道
  標識はない。吉原新田、茂沢を経て、水沢新田に至る。
  ・国道291号は、水沢新田で山古志村方面に左折するので注意。標識なし。

8 広神村水沢新田(不通区間)山古志村小松倉
  ・中山トンネルの事。道路時刻表では不通区間になっているが、国土地理院の
  地図では国道扱いになっている。新・中山トンネルは国道扱いだが、この中山
  トンネルは、正確には国道ではないかもしれない。
  ・新・中山トンネルが開通しても、通行する車両は皆無に思える。

9 山古志村小松倉〜山古志村〜小千谷市17号交点
  ・山古志村と国道17号を結ぶ区間。山古志村の幹線道路。
  ・小千谷市17号交点は、小千谷大橋付近になる。

10 小千谷市17号交点〜小千谷市〜小国町〜柏崎市東条〜柏崎市
  ・小千谷大橋付近〜小千谷駅前〜旭橋で信濃川を渡る。この付近が小千谷市街
  になり、国道117号、国道351号、国道403号と分かれる。また小千谷ICへの取
  り付け道路も国道291号の枝線になっている。国道が集結する割には寂しい町。
  ・1992年の道路時刻表では、小国町〜柏崎市東条は不通区間になっているが、
  現在の道路時刻表では、開通区間になっている。武石峠の事か?
  ・終点の柏崎市とは、国道252号との交点で、JR安田駅付近。

※ 前橋市から柏崎市まで、乗り通す車は皆無である。今後も...

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ふもふも館長